「薄毛」というと通常「髪の本数が少ない」ことに対して使う言葉ではありますが、「髪が細い」状態も、ボリュームが無くなったり、地肌が目立ってしまったりと薄毛に近い状態になってしまいます。
また、髪型がうまくセットできなかったり、雨や汗で濡れたときのヘアスタイルの崩れ方が激しかったりと、ヘアスタイル関連の問題も出てくるでしょう。
人の髪の太さには個人差があるとはいえ、若い頃より細くなった気がする、他人と比べてあまりにも細いなど、気になるようでしたら対策が必要になるかもしれません。
人の髪が細くなっていくのにはいくつかの原因があり、それをきちんと理解していくことで対処法も見えてきます。
細い髪、太い髪の基準
まず、髪の太さの基準はどれくらいで、どの程度から猫っ毛と呼ばれるラインになるのでしょうか。髪は生えている部分や成長の度合いによって太さがかわりますが、リーブ21の公式サイトによると「細い髪で0.05ミリ」「普通の髪は0.08ミリ」「太い髪は0.12〜0.15ミリ」というのが平均的な太さのようです。
定規でも測れないくらいの数値を出されてもあまり実感しにくいところです。1本0.08ミリだと、髪を125本並べてちょうど1センチになります。これもまた分かりづらい。
断面の丸い直毛が最も太いのですが、日本人の髪の太さは0.05~0.15ミリと幅があり、細い髪では0.05ミリ、普通の髪は0.08~0.09ミリ、太い髪は0.12~0.15ミリぐらいとされています。
出典:http://www.reve21.co.jp/tips/column/31.html
日本人は他の人種と比べて元々髪が太く、ヨーロッパの方ではでは細い髪がむしろ普通です。ですので、猫っ毛の人は顔立ちが和風でも髪の影響で西洋風な印象を与えます。
数値だと分かりにくいですが、髪から西洋の雰囲気を醸し出しているなら猫っ毛と表現すると分かりやすいでしょうか。
髪の太さを決めているのはコルテックス
ここで髪の構造についての話をします。髪の構造について、キューティクルという言葉は聞いたことがあるのではないでしょうか。キューティクルというのは髪の表皮のことですが、髪の芯をメデュラ、表皮と芯の中間部分をコルテックスと呼びます。
1本の毛髪は、外から中心に向かって、「キューティクル」「コルテックス」「メデュラ」という3層構造になっています。
中間にあるコルテックスは、髪の85~90%と大部分を占める重要な部分で、コルテックスが多いほど、髪が太くなります。
また、コルテックスの主成分は、線維状のタンパク質です。脂質や水分も含まれており、これらの量が、髪の硬さ、しなやかさ、強さなどを左右します。
出典:http://www.skincare-univ.com/article/017229/
太い髪はこのコルテックスが多く、細い髪は少ないです。コルテックスは主にタンパク質でできており、髪に十分なタンパク質が供給されていれば、十分なコルテックス量を確保できるということになります。
細い髪を太く育てるには
コルテックスの量を十分に確保するには、毛乳頭細胞と毛母細胞の働きが活発である事が求められます。
毛乳頭細胞は頭皮の血管から血液を受け取り、血中のタンパク質などの栄養を毛母細胞へ送る働きがあります。毛母細胞は活発に細胞分裂を行っている部位で、ここで生成された細胞が毛髪となって伸びていきます。
関連:

つまり、
- 血行を促進し、毛乳頭細胞に血液を送る
- 毛母細胞が必要としているタンパク質(成長因子)を摂取する
- 毛母細胞を活性化させる
これらの3つの要件を満たす事で、より太く健やかな髪を育てることに繋がります。これらの具体的な方法については他の記事で解説をしているので、よろしければそちらも読んでみてください。


さまざまな育毛剤に含まれる有効成分センブリエキスには、血行を促進するスウェルチアマリン、毛乳頭細胞を活性化させるアロマゲンチンが含まれています。センブリエキス入りの育毛剤を使用することは、太く健やかな髪を育てる事にも繋がります。

猫っ毛を活かすヘアスタイリング
髪が細いせいでヘアスタイルがうまく決まらないと感じている方もいるかと思います。しかし、猫っ毛というのはデメリットばかりではなくメリットも多く、髪が太い人から見れば羨ましく思うようなところもあります。
猫っ毛の特徴を理解することで、より猫っ毛を活かすスタイリングをするのも、猫っ毛とうまく付き合っていく方法の一つです。
ホットペッパーマガジンによれば、猫っ毛には
- エアリーなスタイルが作れる
- ナチュラルな無造作ヘアが決まる
- (主に女性の場合)まとめ髪をバランス良く作れる
というメリットがあるとのことです。カット時には髪を強めに梳いて、ふわっとさせる意識でスタイリングをしてみると良いでしょう。
猫っ毛さんの利点は、大きく分けて三つあります。
①ウェーブでふんわりとしたエアリーなスタイルが作りやすいこと。欧米人には猫っ毛の人が多いことから、流行の外国人風ヘアが似合うはずです。
②太い髪質の人が苦手なヘアも作りやすいこと。レイヤーストレートなどナチュラルな無造作ヘアは、太い髪質の人がするとバサバサになりがちですが、猫っ毛ならふわっと可愛く決まります。
③まとめ髪をバランスよく作りやすいこと。剛毛の方には難しいとされる「後れ毛」づかいもうまくいきやすく、ラフにこなれた印象を与えやすいのが特徴です。
出典:https://beauty.hotpepper.jp/magazine/888320/
関連:
