薄毛の原因の種類の一つに粃糠(ひこう)性脱毛症というものがあります。粃糠性脱毛症とは、フケの過剰発生、頭皮の炎症や乾燥など、頭皮の環境が悪化することによる脱毛症です。
AGA等と比べると、粃糠性脱毛症により薄毛になっている人の割合は少ないですが、一定割合の人が悩まされるのも事実です。
ということで、今回は粃糠性脱毛症の原因や治療法についての解説をしていきます。
粃糠性脱毛症の症状と原因
粃糠性脱毛症は、以下のような状態が原因となり発生します。
- 頭皮の角質異常により大量のフケが発生する
- 毛穴にフケが溜まってカサブタ状になり、頭皮が適切な代謝を行えなくなる
- 頭皮の常在菌マラセチアが異常繁殖し、炎症を起こす
- 頭皮環境が悪化し、ヘアサイクルが乱れる
少しフケが多くて気になる、という程度であれば、粃糠性脱毛症の心配をする必要はありません。粃糠性脱毛症の大きな特徴は、フケがカサブタ状になって毛穴を塞いでしまう、というところにあります。もし、そのような症状が見られた場合は皮膚科での診察を受けるのが良いです。
粃糠性脱毛症の原因になる常在菌マラセチアですが、この菌は様々な理由で繁殖を起こす菌のため、自分がどのような原因で異常繁殖状態になっているかを特定するのはとても難しいです。
粃糠性脱毛症は脂漏性脱毛症と同様に、ホルモンのバランスなどによる影響で頭皮の常在菌が異常繁殖し、それが元で脱毛に繋がるものであると言われています。
しかし、なぜ頭皮の常在菌が異常繁殖してしまうのかという原因までは未だ不明のままです。
粃糠性脱毛症はアレルギー症状を持つ方が比較的発症しやすいため、血中の免疫グロブリン(抗体)がキーローガーとなっている可能性も考えられますが、これも推論の余地を出ていません。
出典:http://www.hair-speciality.com/central/datsumoushou_04.html
粃糠性脱毛症の治療法
粃糠性脱毛症は簡単に治療できるものではなく、これをやっておけばすぐに治るという治療法がありません。ただ、長期間に渡り頭皮をケアしていくことによって、徐々に改善していくことは可能です。
ステロイド等の投薬治療
皮膚科で粃糠性脱毛症と診断された場合、ステロイド剤を投与されるのが一般的です。ステロイド剤は頭皮の常在菌であるマラセチアを殺菌する効果があり、最も直接的な治療法であると言えます。
ただし、投薬治療は症状を慢性化させる可能性もあるので注意が必要です。
頭皮に優しい低刺激系のシャンプー
シャンプーを使いこなすことも、強力ではありませんがある程度効果を見込める治療法の一種と言えます。アミノ酸系シャンプーなど、頭皮への刺激性が低いシャンプーを使うことで、頭皮の炎症を抑える事が可能です。
シャンプーと薄毛の関係についてはこちらの記事を参考にしてみてください。
