毛母細胞・毛乳頭・毛包など毛髪の構造に関する用語解説

薄毛対策についての解説をする上で、「◯◯の成分が毛母細胞を活性化させ〜」「◯◯の成分が毛乳頭にまで浸透し〜」など、普段は聞き慣れない用語を出すことがあります。きちっと定義を把握していなくてもなんとなくは伝わるかと思いますが、一度このページで用語の解説をまとめておきます。とりあえずここだけ読めば、毛髪の構造に関して分からない用語は無くなるかと思います。

髪の構造について

カロヤンプログレを販売している第一三共ヘルスケアのサイトに見やすい図がありましたので、これを引用して解説します。

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毛乳頭細胞

毛髪は、毛乳頭細胞と呼ばれる中心部分から広がるような構造をしています。毛乳頭細胞には毛細血管と呼ばれる血管が通っており、そこを通して酸素や栄養が届く形になっています。

育毛剤の成分に血行促進系の成分がよく入っているのは、この毛乳頭細胞に育毛剤の成分をしっかり届けるということが目的です。

血管が通っているので、無理に毛を抜くと出血することもあります。普段毛が抜けても血が出ないのは。毛髪の成長が止まり血管が通っていない状態(休止期)にあるか、出血量が少なすぎて、毛穴の中にどどまる程度かのどちらかです。

毛母細胞

毛乳頭細胞の周りには、毛母細胞と呼ばれる層が存在します。毛母細胞は毛乳頭細胞から酸素や栄養を受取って細胞分裂を起こし、毛髪を成長させる役割を持ちます。育毛剤などの広告で、「毛母細胞を活性化」という言葉をよく見かけますが、この毛母細胞を活性化させることで毛髪の成長がスムーズになるという事になります。

毛乳頭・毛母細胞は毛が抜けてもそのまま残る

毛乳頭・毛母細胞は、毛が抜けた場合でも毛穴にそのまま残ります。髪が生え変わるのはこれが理由です。薄毛の状態というのは、決してこれらの細胞が無くなっているわけではなく、ホルモンの影響等で毛母細胞が正常に働いていない状態です。

毛球部・毛根・毛幹・毛包

毛乳頭細胞と毛母細胞の存在によって少し膨らんでいる部分を毛球部と呼び、毛球部を含んだ毛穴の中に埋まっている部分を毛根と呼びます。逆に毛穴に埋まっておらず見えている部分を毛幹と呼びます。また、毛根を覆っている部分(毛髪ではなく皮膚の部分)を毛包と呼びます。

外毛根鞘細胞と内毛根鞘細胞

抜けた毛をよく見てみると、根本部分に白のような透明のようなものが付着しているのが分かるかと思います。この毛球部を覆っている部分のことを外毛根鞘細胞と呼びます。また、外毛根鞘細胞のすぐ内側には内毛根鞘細胞と呼ばれる細胞があります。

これらの細胞は、毛髪が成長するまでの間保護をする役割を持っています。役割を終えるとフケとなって排泄されます。

この部分の活動が弱まると、髪が成長する前にダメージを受けて弱まってしまうなどの影響があります。ただ、薄毛を改善するにあたってこれらのケアはあまり必要が無いかもしれません。

たまに外毛根鞘細胞を活性化させることを大きく宣伝している育毛剤がありますが、毛母細胞と比べると重要度は低いでしょう。