出典:http://shinbashi-cl.com/propecia
薄毛治療薬として最もメジャーな医薬品プロペシア。薄毛対策にと情報収集、シャンプーの変更、生活習慣の改善、育毛剤の使用、サプリメントの使用など様々な事を試し、どれも満足な結果を得られる最終手段としてプロペシアを使ったにも関わらず、それすら効果が無かったという方もいるかもしれません。
なぜプロペシアを服用したのにもかかわらず、薄毛が改善しないパターンがあるのでしょうか。ということで、今回はプロペシアが効かないパターンについての解説です。
薄毛の原因がAGAではない
プロペシアの主成分であるフィナステリドは、明確にAGA(男性型脱毛症)の治療薬です。AGAの原因であるジヒドロテストステロンはテストステロンと5αリダクターゼの結合によって生成されます。フィナステリドは5αリダクターゼの働きを抑制する成分です。
AGA以外の薄毛、脱毛症は5αリダクターゼの影響を受けていないので、フィナステリドの効果は得られません。
AGA以外の脱毛症に関してまとめてるページがありますので、そちらをご覧になってみてください。
プロペシアが偽物である
日本ではクリニックで医師の処方箋を貰わないとプロペシアを購入することができないので、海外からの個人輸入でプロペシアを購入する方が多いです。
個人輸入を行っている業者によっては、中身の全く無い偽物の錠剤をプロペシアとして販売している場合があります。
もし個人輸入で購入されたという方は、中身をもう一度確認して見るほうが良いかもしれません。
プロペシアが効かない人はデータ上一定数いる
プロペシアというのは100人のAGA患者が服用したとして100人全員が改善するというものではありません。公開されている臨床実験データを見ても、1年間の服用で100人中40人程は不変という結果が出ています。
ちなみにこれはAGAと診断された患者のみのデータなので、AGA以外の脱毛症だったというパターンは除外されています。
これだけプロペシアの効果を得られなかった人がデータとして出ているので、実際の所効果が無いのは仕方がないとも言えます。
耐性が付いてしまったというのは本当か
薬が効かないという話と共によく出るのが、薬を使いすぎて体に耐性ができ、そのせいで薬が効かなくなってしまうという話です。
ちなみに、耐性というのは”ウイルスが薬に持つもの”なので、プロペシアの場合は寛容性という言葉を使うのが正しいです。
寛容性とは、薬を繰り返し使用しているうちに、薬が常に体内に存在する状態になり、それに体が慣れていくことで薬に対する体の反応が弱まることを意味します。耐性とは、微生物や癌細胞が通常なら効果を発揮するはずの薬に耐性を示し、その薬が効かなくなることをいいます。
出典:http://merckmanuals.jp/home/薬について/薬に対する反応に影響する因子/薬に対する寛容性と耐性.html
プロペシア使用者であれば寛容性については気になる所ですが、メルク社はこれに関する正確な研究データを公表していません。
使用者や薄毛治療の専門家などの意見を調べてみると、寛容性があると考える人もいれば無いと考える人もいて、真偽の所はメルク社の研究待ちと言ったところです。今更そのような研究をするということも無さそうですが。
長期間使用を続けて効果が薄れてきたと感じる方もいるようですが、加齢による薄毛の加速という可能性もあります。プロペシアは加齢による薄毛を防ぐ事ができる薬ではないからです。
おそらくですが、気にするほど寛容性のある薬ではありません。プロペシアが効かないからといって、その原因が寛容性であるという風に考えるのは少々強引と言えます。