ミノキシジルとフィナステリドは併用することが可能な成分として知られています。併用が可能なのは、ミノキシジルとフィナステリドでは発毛へ至る仕組みに違いがあるからです。
それぞれの成分が有用であることをはご存知だと思います。もし知らないという方も、他のページにて解説をしているのでそちらを読んで頂ければ理解できるでしょう。
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ただ、それぞれの成分にどういった違いがあるのか、そして併用することで得られるメリットがどの程度なのかというのは気になる部分なのではないでしょうか。
ということで、今回はミノキシジルとフィナステリドの違いと併用のメリットやデメリットについてをまとめていきたいと思います。
ミノキシジルの発毛の仕組み
実はミノキシジルの発毛の仕組みは不明な部分が多く、詳しい事は分かっていません。
ただ、ミノキシジルを使った臨床実験の結果、服用した人に発毛効果が見られたという所からその有用性が知られています。
ミノキシジルが元々血管拡張薬であった事から、ミノキシジルは血行促進によって発毛効果が得られていると思われがちなのですが、それは誤解です。なぜなら、血管拡張薬はミノキシジル以外にもありますが、発毛効果が確認されているのはミノキシジルだけだからです。
つまり、ミノキシジルには血行促進とは別に発毛を促進する仕組みがあるということになります。毛母細胞の活性化による発毛効果というのが有力な考え方です。
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フィナステリドの発毛の仕組み
フィナステリドはミノキシジルと違い、明確に発毛の仕組みが知られています。AGAの原因であるジヒドロテストステロンを生成してしまう5αリダクターゼという酵素の働きを抑制することで、ジヒドロテストステロンの生成量を減らします。
ジヒドロテストステロンによってヘアサイクルが乱れ、毛髪が成長する前に抜け落ちてしまうのがAGAです。ですので、フィナステリドは明確にAGAを改善する成分であると言えます。
フィナステリド含有薬として有名なプロペシアに関して、詳しい臨床実験データも開示されていますので、どの程度の効果を期待できるものなのかも理解しやすいです。
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併用することで得られるメリット、デメリット
ミノキシジルが発毛を促進する攻めの成分であるならば、フィナステリドはAGAの原因を阻害する守りの成分です。それぞれの発毛の仕組みが違うため、併用しても効果を得ることができます。
ただし、ミノキシジルもフィナステリドも副作用の危険性が高い成分であることから、併用することにより副作用に悩まされる危険性は高まります。
特にフィナステリドはAGAにしか効果が無い成分ですので、AGA以外の原因で薄毛になっている場合はリスクだけが高まる状態になる可能性があります。また、ミノキシジルやフィナステリドは健康保険が使える薬ではないので、併用することにより費用の負担が大きくなるというデメリットもあるでしょう。
自分の状況に合わせて、併用するのか、どちらか一方を使うのか、どちらも使わない事にするのか判断するのが良いでしょう。