AGAを根本から治療できる毛髪再生治療について

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前にAGAクリニックに関する記事を投稿しましたが、AGAクリニックの治療メニューの一つに毛髪再生治療というものがありました。

前回の記事はこちら:

AGAクリニックの平均的な費用と治療の手順
AGAクリニックの平均的な費用と治療の手順
男性の薄毛の原因の8割がAGAだと言われています。そのAGAを治療する上で、最善の治療手段といえばAGAクリニックでしょう。 しかし、AGAクリニックは国民健康保険の対象外であり、もし通...

医療技術を用いた最先端の薄毛治療なので、気になる方も多いかと思います。

前回の記事では詳しく解説していなかったので、別途こちらで詳しく解説したいと思います。

HRAG療法について

毛髪再生治療の中でも最もメジャーなHARG療法についてまず説明したいと思います。

HARG療法というのは、毛髪再生治療のパッケージのようなもので、日本医療毛髪再生研究会への登録により、研究会の指導・管轄のもとでクリニック側が治療するシステムになっています。

2008年1月に「日本医療毛髪再生研究会(Japan Hair Re-Generative Medical Association)」は発足しました。サイトカインを使用した最新の医療毛髪再生治療は、研究会の英語名「Hair Re-Generative」の頭文字を取り、HARG®(ハーグ)療法と名付けられ、現在では登録施設数170件を越え、代表的な薄毛治療法のひとつになっています。

出典:http://www.jp-harg.jp/harg/

ヘアサイクルが乱れ、正常に毛髪が生えてこなくなった部分にHARGカクテルと呼ばれる成長因子を注入します。これを一定の期間(4ヶ月〜半年ほど)、毎月行うことで、頭皮のヘアサイクルを正常に戻します。

HARG治療ではメソカクテルとAAPEを加えたHARGカクテルを投与します。

AAPEとは健康な成人女性から採取した脂肪幹細胞を培養した細胞から分泌された、各種の成長因子を含んだタンパクを指します。
この豊富な成長因子は、休止期の毛母細胞を成長期へ導き、成長期の育毛細胞活動を刺激します。AAPEの中には毛包成長期の誘発効果のあるFGF-7や、毛髪再生をを促進させるVEGFなど150種類を超えるサイトカイン(細胞から分泌されるタンパク質)が含まれています。

出典:http://www.harg.org/aboutharg/system.html

費用は半年間で60万円〜120万円程度です。HARG療法専門のクリニックだと高額で、投薬治療なども行っているAGAクリニックだと安くなる傾向があります。

HARG療法に登録を行っておらず、ほぼ同じ治療法をしているAGAクリニックだと30〜60万円前後で済ませられるところもあります。

毛髪再生治療のメリットとデメリット

根本治療なので、継続的な治療は必要なくなる

毛髪再生治療は根本治療ですので、一度治療に成功すればその後の治療は必要なくなります

治療後も検査は必要になりますが、育毛剤を使い続けたり、ミノキシジルやフィナステリドを服用し続けたりしなければならないということから開放されるのは大きなメリットです。

非常に高額である

ただ、費用は先程説明したように数十万から100万円以上かかりますので、費用の負担は非常に大きいです。

例えばフィナステリドを服用する場合、1ヶ月7000円程度と考えると、10年以上服用し続けても100万円はかかりません。

治療を行っても改善が見られない場合もある

毛髪再生治療を行った方の中には、高額で治療を行ったにも関わらず改善が見られなかったと言う方もいます。100%確実に治療が成功するという保証があるものではありませんので、そこは注意が必要です。

これからの毛髪再生治療

毛髪再生治療は今も研究が進められている分野です。これから技術が進歩していけば、もっと確実に薄毛を治療することができるようになるでしょう。

大手化粧品メーカーの資生堂は、患者の細胞を少しだけ切り取り、培養・増殖させて薄毛の部分に注入するという技術を研究しています。

化粧品大手の資生堂は2013年、カナダのバイオベンチャーと技術提携。今年6月末、東京医科大学および東邦大学とタッグを組み、約60人の被験者で臨床研究を開始すると発表した。

具体的な手法は、毛髪が残されている後頭部の頭皮を数ミリメートル切り取り、毛髪細胞(毛球部毛根鞘細胞)を採取して培養。増殖させ患部に注入するというものだ。このうち、資生堂は細胞の加工と培養を担う。

出典:http://diamond.jp/articles/-/99581

2018年の実用化に向けて研究を進めていましたが、想定より時間がかかるということで2020年に先送りされましたた。

費用は数百万円程かかると言われており、仮に実用化しても中々手は出せない価格となりそうです。