薄毛の悩みを誰かに相談したとき、よくある回答として生活習慣の改善というのがあります。
薄毛に関する知識が無い方が親切心から回答すると、どうしても生活習慣のような回答になってしまうのでしょう。
しかし実際のところ、食事や睡眠、飲酒、タバコなどの生活習慣はそれほど薄毛に影響するのでしょうか。
主な薄毛の原因とは
まず、薄毛というのはどのような理由でなってしまうものなのでしょうか。薄毛の主な原因は、以下の3つです。
- AGA(男性型脱毛症)
- 産後抜け毛
- 円形脱毛症
それぞれの薄毛タイプについて詳しく説明していきます。
AGA(男性型脱毛症)
男性ホルモンのテストステロンが、体内の酵素である5αリダクターゼと結びつくことでジヒドロテストステロンが発生し、毛髪の成長サイクルが乱れてしまうことによる薄毛です。男性の薄毛の約8割はこのタイプです。男性型と言っても男性だけがなる訳ではなく、女性にも見られることがあり、FAGAと呼ばれます。
産後抜け毛
女性が出産後、ホルモンバランスが崩れることで一時的に抜け毛が増える現象です。妊娠中は女性ホルモンのプロジェステロンとエストロゲンが増え、この女性ホルモンが髪の成長サイクルを正常に保っています。産後このホルモンが急激に減ってしまうことが産後抜け毛の原因です。
円形脱毛症
10円ハゲとも呼ばれ、頭髪の一部に10円玉サイズの脱毛症が発生します。よくストレスが原因だと言われる円形脱毛症ですが、実は原因に関してははっきりとした研究結果がありません。体を守る機能が正常に機能せず、頭皮を攻撃してしまう自己免疫疾患の一つであるというのが最有力のようです。また、アトピー体質との関連性の高さも指摘されています。
生活習慣と薄毛は関連性が薄い
薄毛の種類というのは以上の3つだけではありませんが、少なくとも主な薄毛の原因である3種類の中に、生活習慣が原因で薄毛になるというものはありません。
病気で例えるのであれば、生活習慣病である糖尿病や高血圧症は生活習慣の改善で治すことができても、花粉症やアトピー等のアレルギー性の病気は、多少生活習慣を改善したところでどうにもならない場合がほとんどです。
薄毛も原因が生活習慣ではないので、生活習慣を改善すれば治ると期待するのは危険です。生活習慣のせいで薄毛になったのではと思い込み、無理なストレスを抱えながら食事を我慢したり等する必要はありません。
薄毛には薄毛の正しい対処法がありますので、それを知ることが大切です。
適切な対処法を選択する
薄毛の原因に直接アプローチすることが可能な対処法としては、
- AGAクリニックに通いフィナステリド含有薬を処方してもらう
- 育毛剤を使用する
の2択があります。生活習慣をよくすること自体は悪いことではないので継続すべきですが、それプラスアルファでクリニックや育毛剤の利用を検討してみると良いでしょう。
参考:

