酢酸トコフェロールの効果・効能と含有育毛剤

育毛剤に含まれる有効成分の一つとして酢酸トコフェロールがあります。どちらかというと含まれていない育毛剤の方が多いので、有効成分の中ではセンブリエキスグリチルリチン酸2Kなどと比較すると少しマイナー成分とも言えます。

酢酸トコフェロールは人工的に作られたビタミンE、いわゆるビタミンE誘導体であり、特殊な成分ではありません。いくらやたらこなどを食べていれば自然と摂取しているものです。

どのような理由でこの成分が育毛剤の有効成分になっているのかについてなど、詳しく解説していきたいと思います。

酢酸トコフェロールの基本情報

酢酸トコフェロールとは、ビタミンE誘導体と言われる人工的なビタミンEです。医学名ではトコフェロール酢酸エステルと呼ばれます。

α-トコフェロールを酢酸エステル化して得られる合成ビタミンE。 黄色の透明な粘性の液で、ほぼ無臭。 皮膚に存在する酵素で、ビタミンEのトコフェロールに変化する。

出典:http://belta-shop.jp/user_data/hairlotion_grow.php

生理活性作用があるため有効成分指定となっています。そのため、酢酸トコフェロールを含有している育毛剤はこの成分を公式サイト等でアピールしていることが多いです。

添加物としても利用されており、医薬品や食品にも酸化防止剤として添加されています。育毛剤の成分としては添加物扱いされておらず、有効成分として配合されていますので、酢酸トコフェロールが入っていても無添加育毛剤と表示されます

旧表示指定成分(1991年に全成分表示義務化が行われる前、表示を義務付けられていた成分)に入っており酢酸dl-α-トコフェロールと表記されていました。旧表示指定成分とは、その当時皮膚トラブルの危険性が考えられていた成分です。

過剰に口径摂取した場合副作用があり、下痢や便秘などが主な症状となっています。ただ、少量を皮膚に塗布する程度であれば副作用の危険性はほぼありません。

酢酸トコフェロールの効果・効能

酢酸トコフェロールはビタミンE誘導体ですので、ビタミンEとほとんど同じ効果を持ちます。育毛剤に含まれる理由としては、ビタミンEが持つ血行促進効果が大きいです。

ビタミンEは動脈硬化などの末梢循環障害の改善に繋がるということもあり、血行促進効果についてはとても信頼のある成分です。

ビタミンE欠乏症/末梢循環障害(動脈硬化症,静脈血栓症,血栓性静脈炎,間欠性跛行(はこう)症,糖尿病性網膜症,凍瘡,四肢冷感症),過酸化脂質の増加防止

また、通常天然のビタミンEを摂取しようとすると、アルカリや紫外線によってビタミンEが破壊されてしまいます。合成のビタミンEである酢酸トコフェロールは安定化したものなので、そのような心配がありません。

天然のビタミンEには高い抗酸化作用があるというメリットもありますが、育毛をする上ではあまり意味を持たないでしょう。

酢酸トコフェロールが含まれている育毛剤

ベルタ育毛剤

ナノインパクト100